DE10(その5)

今回は、3軸台車内における3軸間の相対的な動きに関して説明します。

 

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1枚目の写真に示したように、第1減速機と第2減速機、第2減速機と第3減速機は、リンクで結ばれています。このリンクはハの字形をしているため、第1、第3減速機は進行方向に対して左右方向にずれると同時に首を振ります。これにより曲線通過時にレールに与える横圧を減らしているわけです。

 

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しかし、2枚目の写真に示したようにならないのでしょうか?

 

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3枚目の写真をご覧ください。1枚目と2枚目の写真に台車枠やボルスタを追加したものです。前後ふたつに分かれている台車枠の横バリどうしは2本のボルスタで結ばれていて、さらにボルスタ間リンクのピンは3軸台車全体に対して固定されています。

 

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その結果、4枚目の写真に示したように、前後ふたつの台車枠横バリどうし(第1減速機と第3減速機どうし)は、右と左それぞれ同じ変位量XR、XLしか動けないということになります。したがって、2枚目の写真のようなことにはなりません。

 

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それでは、ボルスタ間リンクのピンはどこに固定されているかというと…5枚目の写真に示したように、枕ばね上部のリンク(3軸台車全体と共に回転)にピン止めされています。